
丈夫な骨を手に入れるために、運動は欠かせません。ここでは、運動で骨が丈夫になるメカニズムと共に、簡単にできる運動法をお伝えしていきたいと思います。
運動で骨が丈夫になるメカニズム
運動によって、骨に負荷がかかると、骨を作る働きを持つ細胞が活発に働くようになり、骨質の改善と骨量の増加が期待できます。それによって、骨をより丈夫で強いものにつくり替えることができます。また、運動で骨に負荷がかかることによって、骨の主成分であるカルシウムの骨への沈着が促され、骨の石灰化が進み、骨が強くなっていきます。これらのメカニズムから、運動を行うことによって骨を強く丈夫にする効果が期待できます。骨を丈夫にする運動は簡単
いざ運動を始めようとすると、これまで運動習慣のなかった方や、最近全く身体を動かしていなかった方は特に始めることが億劫に感じると思います。 ですが、安心してください。 骨への刺激は、ごくわずかな力を加えただけでも問題ありません。骨を丈夫にするための運動は、決して激しいものではなく、ちょっとした軽い運動で良いのです。軽くても、しっかりと骨に負荷をかけられる運動であれば、骨を丈夫に強くすることができます。骨を丈夫にする効果的な運動
●かかと落とし
キッチンで料理をしながら、毎日の歯磨きの合間に、などちょっとした時間で行うことが出来ます。- 両足をそろえてまっすぐ立ち、かかとを上げて爪先立ちになる。
- かかとを一気にストンと落とす。
- ①②を2秒に1回のペースで60回繰り返す。
爪先立ちの際、ふらつくなどして不安定な方は、両足を少し開いたり、椅子の背につかまって行うと良いでしょう。
●一段昇降運動
- 階段の一段目の前に両足をそろえてまっすぐ立つ。
- 片足ずつゆっくりと階段を一段上り、両足をそろえてまっすぐ立つ。
- 前を向いたまま、今度は片足ずつ下の段にかかとから下す。
- ①~③の一連の動きを反対の足から同じように行う。
- ①~④を1セットにして1日50回を目安に行う
●ウォーキング
ウォーキングは、足を前へ踏み出すたびに、全身の体重が負荷として骨にかかります。そのため、歩くたびに骨を刺激するので、骨を作る働きを持つ細胞が活発に働くようになります。そのため骨粗鬆症の予防には効果が高いと知られています。 1日30分程度のウォーキングを、週5回を目安に実施することが出来れば理想的です。 ウォーキングは全身運動のため、全身の引き締めや、筋力アップの効果も期待でき、骨折や転倒の予防にも役立ちます。
水泳は、浮力が働いて重力が軽減してしまうため、骨への負荷がかかりにくくなります。骨を丈夫にするといった目的では水中運動よりも地上での運動がおススメです。